『無痛~診える眼~』5話あらすじと感想。南サトミの病気、菜見子の生死
ドラマ『無痛~診える眼~』5話のあらすじと感想です。5話は「金髪の少女が抱える殺人の記憶」、放送日時は2015年11月4日(水)でした。
フジテレビで毎週水曜日夜10時、インターネットで放送後最大7日間無料の「見逃し配信」があります。
→無痛~診える眼~ – フジテレビ
『無痛~診える眼~』5話のあらすじ。ストーカーは解決と見せかけて急展開。南サトミが話せない理由
登場人物の説明は公式サイト参照。写真をクリックすると説明が見られます。
→無痛~診える眼~ | 相関図 – フジテレビ
以下、ネタバレありです。
7ヶ月前の回想シーン。早瀬純一郎は一家惨殺事件の捜査本部にいた。現場の遺留品は、中学生くらいの子供か小柄な女性のサイズの帽子、プリンBIGの容器、女性の金髪。残された足跡は27cmのスニーカー。
為頼英介の診療所に、菜見子の元恋人・佐田が頭痛を訴えて来診した。佐田は高島菜見子の婚約者だと言う。為頼は祝辞を述べるが、和枝は半信半疑だ。
為頼は白神メディカルセンターで診療を行うことになり、挨拶に訪れる。早瀬も病院を訪れていた。為頼に会った早瀬は、絵を描いている患者を知らないかと尋ねる。為頼は南サトミを思い浮かべるが、言わないまま、協力するとだけ言う。
為頼は菜見子にサトミのことを尋ねる。サトミは境界性パーソナリティ障害で話すことができない。菜見子は、サトミに人殺しができるはずはないと言う。
佐田は車の中で菜見子の写真を見ている。車にはプリンBIGの容器が・・。
為頼は早瀬に電話して、サトミは精神病で話を聞くことは難しい、中学生の女の子が事件を起こすのは無理だろうと言う。しかし早瀬は、遺留品の帽子と女性の金髪を思い出して疑いを深める。
早瀬は再び白神メディカルセンターへ。サトミを見つけると、パーカーについていた髪をこっそり取り、秘密裏に鑑定に出した。
夜、菜見子は為頼の家に行き、佐田にストーカーされていることを話す。為頼は、自分には犯因症が診えること、佐田には犯因症が見えなかったから危害は加えないだろうと言う。
佐田は、白神メディカルセンターで働く為頼のところに来た。菜見子のことを尋ねる佐田に、為頼は帰るように言う。佐田は診察室を出て、待合室にいる人たちに「この医者はヤブ医者だ」と言いふらし始める。
佐田は為頼に「お前も診療所のババア(和枝)も殺してやる」と言うが、為頼は、お前にできるのは自分より弱い者をいたぶるくらいだと返す。
イバラは佐田を指さして「この人、悪い人です!」と叫び、佐田が盗撮していたことをバラす。菜美子も来て「二度と私にもこの病院にも近付かないでください」と告げた。
佐田はその場は立ち去ったものの、夜にイバラを待ち伏せして暴行した。先天性無痛症のイバラは痛みを感じず、何度も立ち上がる。佐田はイバラの不気味さに怯えたように去る。
早瀬は、サトミが一家惨殺事件の被害者・石川が教師として担任していた生徒だったことを知る。
早瀬はサトミを訪ね、石川や事件のことを訊く。サトミは話せない。駆けつける菜見子と為頼。絵を見ようとする早瀬の腕を、サトミは傷めつけるように強くつかんだ。
白神は早瀬を咎め、訊きたいことがあるなら自分たちに訊くように言う。菜見子は、サトミが一家惨殺事件の被害者を殺したと言っていたことを話すが、白神は虚言だと否定する。
早瀬は、絵に描かれていた遺体の並び順や母親の手の位置、ハンマーが落ちていた場所などが非公開情報で、事件現場を見ていないと描けないと説明する。サトミは、小学校時代にいじめられており、石川にも襲いかかったことがあるとも。
為頼はサトミに犯因症が出ていないと否定。白神は早瀬に、今後サトミに近づかないように言った。菜見子はサトミの病室に戻り声をかけるが、サトミはメールで「死んじゃえ」と答えた。
サトミが病室で暴れだした。菜見子、為頼、早瀬が駆けつける。サトミはガラスの破片を為頼に突きつける。
為頼はガラスを静かに取りあげて、「君がため込んでいる大きな怒りの原因が何かようやくわかった―」とサトミに語りかける。サトミが話せないのは精神的なものではなく、虐待で喉の甲状軟骨を骨折したためにしゃがれた声しか出せず、それを聞かれたくなくて話せないのだと指摘する。誰にも本当の原因を話せなかっただろうこと、手術をすれば治ること。
泣き出すサトミ。菜見子はサトミを抱きしめ、「気づいてあげられなくてごめん」と謝った。
早瀬の元に鑑識から電話が入る。早瀬はもういいと言うが、鑑識の結果は、サトミの髪と事件現場にあった髪が一致したというものだった。
菜見子が家に帰ると、冷蔵庫に覚えのないプリンBIGが2つ入っていた。驚いて部屋を見回すと、窓が開いてカーテンが揺れている。為頼に佐田から電話があり「やってやったぞ!」と告げた。
為頼は、菜見子の家に駆けつける。部屋は荒れて靴跡が残っている。菜見子は一家惨殺事件の被害者と同じように、壁にもたれるように座り、頭にビニール袋をかぶせられて出血していた。
『無痛~診える眼~』5話の感想。犯因症は見えないこともある?南サトミの病気は何なのか、菜見子は殺されたのか
5話は、菜見子のストーカー事件が解決し、サトミが話せない理由もわかり、めでたしめでたしと思っていたら、菜見子が襲われるという衝撃のラストだった。主軸の一家惨殺事件に向けて、歯車が動き出した感じ。
4話のどんでん返しがあったので、無痛はパッと見通りに話が展開するわけではなく、真実は何か?犯人は誰か?というミステリー要素を楽しみながら観るようになりました。
無痛は世田谷一家殺害事件がモデルみたい
無痛の一家惨殺事件は、世田谷一家殺害事件がモデルみたい。2000年12月に起きた未解決事件です。
一家殺害、未解決事件、靴跡などの遺留品が多いという点が一致するし、犯人が犯行後にプリンを食べたという描写は、世田谷一家殺害事件の犯人が現場でアイスクリームを食べていたことからでしょう。
南サトミの病気は鬱と強迫性障害と境界性パーソナリティ障害?
5話では、サトミが話せない理由が明かされたわけですが、ちょっと疑問が。
話せないのは精神的な理由ではなかったとして、サトミには精神疾患はあるの?サトミは鬱と強迫性障害という設定だけれど、5話では境界性パーソナリティ障害とも言われていた。そのどれでもないということ?
というのも、わざわざ強迫性障害という病名を出すからには、この病気が、サトミが自分が殺したと言っていることに関係あるのかと思っていたんだよね。サトミが繰り返し事件現場の絵を描いたり、自分が殺したと言うのは強迫性障害のせいだというオチではないかと。
強迫性障害
強迫性障害では、自分でもつまらないことだとわかっていても、そのことが頭から離れない、わかっていながら何度も同じ確認をくりかえしてしまうことで、日常生活にも影響が出てきます。意志に反して頭に浮かんでしまって払いのけられない考えを強迫観念、ある行為をしないでいられないことを強迫行為といいます。
(強迫性障害|厚生労働省より)
ただ、強迫性障害は「自分でもつまらないことだとわかっていても」とあるので、妄想のような思い込みはなさそうなんだよなー。サトミの描写だと、たしかにパーソナリティ障害のほうが納得できる。
パーソナリティ障害
パーソナリティ障害は、大多数の人とは違う反応や行動をすることで本人が苦しんでいたり、周りが困っているケースに診断される精神疾患です。境界性パーソナリティ障害 (感情や対人関係の不安定さ、衝動行為が特徴)
(パーソナリティー障害|厚生労働省より)
サトミの病気設定が活きるのか活きないのか気になります。
為頼先生の「君がため込んでいる大きな怒りの原因~」は、予告では早瀬に向けられたものだと予想していたのに、サトミに言っていたのね。そんな小さな予想さえも裏切られ(笑)、展開がわからなくて楽しい。
菜見子を殺そうとしたのは佐田かイバラか、それとも・・
佐田には犯因症が出ていなかったのに、菜見子を殺そうとしたのだろうか。いやでも、まだ佐田が犯人だという確かな証拠は無い。
そういう視点で考えると、菜見子が襲われたシーンも部屋に佐田がいたシーンもないけど・・ほかに誰がいるかというと、いないよねえ。まさか菜見子のことを好きなイバラじゃないだろうし。
しかし、為頼は佐田には弱い者を傷めつけることくらいしかできない・逆にそれくらいはできると判断していたのだから、警戒を解くのは早すぎたのでは。
私は一人暮らしなので、冷蔵庫にきちんと並んだ2個のプリンが、めちゃめちゃ怖かった!!まあ、私はまとめ買いをするから、2個どころか3~4個同じものが入っているけどね。
あと、佐田に殴られたあとでイバラが立ち上がって佐田を見るシーンのイバラが、すごく綺麗だった。怒りをこめて睨むのではなく、ただただ静かで迫力があった。
6話の予告。菜見子は死んでいない
6話の予告では菜見子が意識を取り戻したシーンがあったので、死んでいないね。よかった。予告でネタバレというのも残念だし、また襲われそうだけれど・・。
為頼先生が、佐田の犯因症が見えなかった自分を責めていた。考えてみれば、犯因症は100%じゃなくて当たり前だろうから、それで菜見子を安心させるほうがおかしいけれど、いままで相当な確立で当てていたのでしょう。
ナイフを持った佐田に「お前にはできない」と言うシーンもあったので、やっぱり佐田には犯因症が出ない=犯人じゃないのかなあ。
来週も楽しみです。
『無痛~診える眼~』の原作と続編はこちら。
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